研究

私たちの宇宙は、不安定な真空から生み出された莫大なエネルギーをもとにした約137億年前のビッグバンから始まりました。初期の宇宙は非常に高いエネルギーだけの世界でしたが、宇宙が冷えていくにしたがい、全ての物質の元となる素粒子、そして水素やヘリウムなどの原子が生成されました。そして、数億年の時を経て星や銀河などの天体が生まれ、その天体の活動により様々な元素や物質が作り出されてきました。さらに、地球では生命が発生し、今日の私たちがあるのです。

つまり、私たちの周りにある物は、私たち自身も含めて起源はすべて同じなのです。ところが、周りを見ると様々な特徴や性質を持つ物質であふれています。いったい、この性質の違いはどこから来るのでしょうか。私たちの知らない性質が隠れていないでしょうか。また、新たな性質を持つ物質を作り出すことができないでしょうか?

基礎物性工学研究室では、物の性質を調べて、どのような仕組みでその性質が現れているのかを解明するとともに、その性質を使って優れた機能を持つ材料をどうしたら作り出せるのかを研究しています。

研究室では大きく分けて、薄膜分野と強誘電体の二つの分野の研究を行っています。

薄膜

真空蒸着法、スパッタ技術などにより、半導体薄膜や半導体ナノワイヤー・ナノ粒子を作製し、その微細構造を調べるとともにそれらを使用したガスセンサーの研究を行っています。 続きを読む

強誘電体

強誘電体の単結晶育成を行い、その相転移機構や分域構造の静的・動的特性に関する研究を行っています。 続きを読む